NY株式市場ウォッチ by ちわひ

アメリカ在住の「ちわひ」による、読めばニューヨーク株式市場の相場感覚が身につくブログです。

いつ買っていつ売るの?

市場は思い通りにならない

長年株式市場での取引に参加している人は痛感していると思いますが、短期的に市場を予測するのはかなり難しいことです。

私も今やのらりくらりと長期投資をやっていますが、かつてはデイトレーダーを目指した時期もありました。

しかし、私には無理でした。

予想が当たる場合もあります。

しかし、同じぐらい、あるいはそれ以上の頻度で外しています。

世には「勝ち負けが同じ頻度でもその勝ち額が負け額を超えていれば良い」と言うようなことを言う人もいますが、無理です。

上がるか下がるかが外れているのに、その変動幅がどれぐらいかを予想するのも同じぐらい難しいことだと思いませんか?

また、身銭を切っていることからどうしても感情の影響を受けてしまうと言うことも損を拡大させることにつながります。(サンクコスト)

それならば

「買った株が2%下げたら損きりで売却、逆に買った株が5%上げたら利益確定で売却、と言うように機械的に設定すれば理屈的に負けはない」

と考えるかもしれません。

これ、辛抱強く続けることができる人は何人いるのでしょうか。

一般にリスクとは、上げても下げても変動の幅を意味するので、損きりと利確の%幅は同じにしたほうがいいかもしれません。

損きり2%、利確5%だと、圧倒的に先に損きりの2%に引っかかる確率が高いでしょう。

上にも下にも変動の幅が同じかと言うと、確率的にはやや上昇の確率が高いです。

なぜならSPXはジグザグ(アップダウン)を繰り返しながらも年間6〜10%の上昇をしているからです。

体感的には51:49で上昇に分があるかな、と言ったところでしょうか。

まあこうやって色々理屈は後付けできますが、とにかく普通の人には短期トレードで利益をあげ続けるのはまず無理です。

それでも心のどこかで

「きっと自分なら勝ち越せる。これで食っていける。」

と思っている方はどうぞ短期トレードをしてみてください。

運よく連勝すればすぐに億り人になれるかもしれませんよ。

私はもうやりませんしお勧めしません。

期待できるのは年単位での上昇

日々の値動きに注目するとほぼ全員が失敗しますが、こと年単位ぐらいまで期間を伸ばすと、なんとなく期待できます。

実際には年次で下げる年もあるのでしょうが、SPXはここのところ続伸しています。

これなら目先のジグザグに煩わされずに、どっしりと構えて投資ができます。

いつ買うか?

今手元に投資用のまとまったお金がありますか?

SPX系ファンド(投資信託)ならば、今すぐ全額投資して大丈夫です。

株価はジグザグが多い凸凹道ですが、大きな目で見れば登り坂なのは間違いありません。

どこから登り始めても上に向かっていきます。

なんとなく

「今高いんじゃないかな?」

と思っても大丈夫。

さらにそこから上げることだって頻繁に起こります。

もちろん逆に「やっぱり上げ過ぎだ」と調整が入って下げることもあり得ますが、それでもまたいずれ上に向かっていきます。

またファンドは買い注文をしても、即座に買えるわけではありません。

早ければ次の営業日、遅ければ3営業日ほどかかります。

注文をだしてから購入が完了するまでの期間の変動を気にしてもどうしようもありません。

どうせすぐには売らないのですから、どっしり構えて全額投資しましょう。

ドルコスト平均法

一つの銘柄をとっても、買うタイミングが違えば意味が変わります。

何も考えずに定期的に定額を買い続けると、株価が高い時も低い時もあるので、全体的に均されていい感じになる、と言うのがドルコスト平均法の良さです。

これは時間的分散投資といいます。

サラリーマンなど毎月決まった額の収入がある人は毎月決まった額の剰余金が発生しやすいので、ぜひ毎月定額のファンドを買い続けてください。

これは買いのタイミングに迷う必要がないと言う点が評価されがちですが、加えて(今手元にまとまったお金はないが)定期的に収入がある人が着実に資産を形成できる点が優秀です。

余ったお金は根こそぎ即投資

もし今手元に一億円があると想像してください。

毎月百万円ずつ百ヶ月にわたってチマチマ投資して行くのと(ドルコスト平均法)、すぐに一億円をドカンと投資するのとでは、結果的にどちらが利益が上がりやすいでしょうか?

SPX系ファンドは長期的に上がり続けると言う前提であれば、もちろん後者ですね。

大きなお金を一気に投資するのは勇気がいりますが、結局無駄にお金を寝かせておくよりはできるだけ長い期間投資に回しておいた方が良いです。

ボーナスでまとまったお金が入り、剰余金がどんと出た時は全額余さず投資に回しましょう。

急にまとまったお金が必要になった時は必要な額だけファンドを売却すれば3営業日ほどで手元にお金が戻りますから心配いりません。

それでも怖い人は

まとまったお金を一気に投じるのが怖い人は、それを分割して数回に分けて投資するのも良いでしょう。

自分が信じる安値のタイミングで買えば、ドルコスト平均法のような効果と、心理的安心が得られるでしょう。

私に言わせれば気休めですが。

つまり

(SPX系ファンドを)買うタイミングは金額にかかわらず

「投資資金が生まれたらすぐ」

と言うのがベストなタイミングです。

まとまった額の臨時収入があればその剰余金は即全額投じ、毎月の給料からは定額投資する設定にすると言うことです。

基本的には市場の状況を伺う必要はありません

市場を無視して自分の都合、自分のタイミングで投資してください。

いつ売るか?

投資においては売るタイミングも同じぐらい重要です。

これは保有している金融資産をどう言う位置付けにしているかによって変わります。

老後の蓄え、引退後の収入源としているならば、ベースが減らないように切り崩して行くのが理想です。

家などの大きな買い物の資金にするのであれば、使いたい時に必要なだけ売却します。ただしまとまった額の場合は、リーマンショック、コロナショックのようなまれに起こる明らかに株安となっている時期は避けた方が良いでしょう。

誰にでもわかるような大暴落中以外は、日々の値動きを気にせず自分が必要なだけ必要なときに売却して構いません。

引退後の収入源とするなら、毎月必要なだけ切り崩せば、売却でもドルコスト平均法と同じような効果が得られます。

つまり

買いの時は、市場を無視して投資に回せる剰余金が生まれたらすぐに全額投資。

売りの時は、(下記例外を除き)市場を無視して必要な額を必要な時に売却。

※ただし、わかりやすい大暴落の最中であればまとまった額の売りはしばらく様子を見る。

大暴落が過ぎ去ったかどうかは自分なりに判断して良い。

そう考えて差し支えありません。

SPX系ファンドへの投資は市場の状況を気にせず主体的にできるので、とても気楽なものです。

金融資産は使い切らなくて良い

一億円分の金融資産があり、毎年平均1000万円(10%)の利益を生んでくれるのであれば、毎年引き出すお金は1000万円未満にすると良いでしょう。

実際は年によって利回りは違いますが、これなら一億円は永遠に減ることはありません。

思わず長生きしてしまうという、「長生きリスク」に十分対応できます。

では、このベースの一億円を使うタイミングはいつか?

と疑問に思うかもしれません。

答えは「一生使いません」。

この一億円は金の卵を生むガチョウです。

いつまで生きるか分からないのに、このガチョウを殺すなんてとんでもない!

死ぬまで一億円を使わないでください。

親族がいれば遺産、相続税として、受け継ぐ親族がいなければ国が没収。

心配せずとも誰かがその一億円を使ってくれます。

それでいいじゃありませんか。 

どうしても自分で使い道を指定したいのであれば、遺書を書いておけばいいのです。

特定の個人に遺産を相続させたり、寄付したり、なんだってできます。

そんな死んだ後のことよりも、生きている間お金の心配をする必要なく幸せに暮らせることの方がよほど重要です。

 

下に紹介するデジタル書籍では、そういう賢者になるための方法を解説しています。

失敗しない投資

大変多くの方に読んでいただいており、やはり今気になっている人が多いのだなあと思います。

投資の入門書になっていますので初心者の方はぜひお試しください。

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持ち家 v.s. 賃貸 経済合理性対決

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