投資で大事なこと
今日はちわひが投資で大事だと考えていることを書きます。
内容が濃いので一度の通読ですべてを消化できない可能性がありますが、また時間が経ってから読み返してみてください。
目的
これは私の個人的な目的ですが、おそらく皆さんも近い内容のことを考えているのではないかと思います。
「不労所得だけで生活できるだけの資産形成をする」
これが目的です。
「不労」というからには、投資にかける労力は極力小さくしながら成果を求めたいものです。
しばしば金融投資は「お金に働いてもらう」と言ったりしますが、そういう側面もあると思います。
「不労所得 > 生活費」のサイクルを完成させればリタイヤも可能ですし、老後の心配が完全になくなります。
目的を達成するための投資法
かける労力が低く、気苦労も少ない割に成果が出やすいのは長期投資です。
「ガチホで気絶」
なんて言葉があります。
ガチ(本気)でホールド(保有)して、気絶(忘れて放置)
という意味です。
基本は「ガチホで気絶」して、自分の人生を別のことに費やしたいというのが私の考えです。
私は投資自体好きですが、それでも掛ける時間や労力は趣味レベルにとどめておきたいと思っています。
ちなみに「投資そのものに時間と労力をかけたい」場合はデイトレードを含む短期売買、各種信用取引、不動産投資など、いくらでもやることがあります。
これらはうまく行けば長期投資よりも高いリターンを得る事ができますが、学習したり経験するのに個人的な人生のコストがかかります。
失敗する可能性も高いですし(これは本当です!)、なによりうまく行ってないときのストレスがハンパないです。
対して長期投資は後述するポイントを押さえていればそれほど失敗することは少ないでしょう。
ちなみにここで言う長期とは、10年、20年単位、あるいは40年というレベルで、急ぎ現金が必要な出来事でも起きない限り投資&放置するということです。
長期投資のポイント
①入り口:なにを、いつ、どれだけ買う?
私はS&P500(SPX)系のインデックスファンドを強くおすすめします。
(代わりにダウ、ナスダック系でもいいでしょう。ほぼ同じです。)
これをおすすめする理由は、過去30年の実績と、毎年見直されながら厳選されたアメリカの企業500社に投資することになり、十分に銘柄分散投資になっているからです。
大投資家ウォーレン・バフェット氏が(おそらく投資の素人である)奥様に自分になにかあったら資産の90%はSPXに投資しておけばよい、と伝えているほどです。
次に買う時期と買う量です。
基本的に保有期間が長ければ長いほど有利になるので、「できるだけ早く、できるだけ多く買う」が基本です。
すでにまとまった現金があるならすぐに買ったほうが有利です。
さらに毎月の収入から定額を積立のように買い増し続けるのがベストです。
景気が良いときも悪いときも機械的に定期的に定額買い増していくことをドルコスト平均法といいますが、これは時間的分散投資です。
SPXを積立のように自動的に買い増していくと、銘柄分散投資にも時間的分散投資にもなるので、損失のリスクに怯えることなくのんびり(しかし意外に早く)資産を増やしていくことができます。
②保持:基本は気絶
確定拠出年金なのか、投資信託なのか、ETFなのか、使っている制度や商品の種類によりますが、基本は何があっても放置で構わないでしょう。
下がり始めたからと慌てて売却をすると、譲渡益に対して税金(20.315%)がかかってしまいます。
確定拠出年金のようにポジションの切り替えがノーコストあるいはローコストでできる場合は、暴落の兆候を感じたらいったんSPX系ファンドから債券や預金型の変化に乏しい商品に切り替えて、嵐がすぎるのを待ち、後で買い戻してもよいでしょう。
ただ、結果的に余計なことをせずに放置してたほうが良かったなんてことにもなりかねないので、やはり(よほど自身がある人以外は)気絶しておいて問題ないと思います。
③出口:いつ、なにを、どれだけ売る?
投資をしたからには出口(収穫)のことも考えなければいけません。
お金は使ってこそ意味があります。
理想は「資産の成長分 > 資産の消費(生活費)」の範囲で使っていくことです。
現金が必要なときに増えた分より少ない額しか引き出さないのであれば本体が大きく目減りすることはありません。
投資の3原則
- 収益性
- 安全性
- 流動性
投資をする際この3要素を考慮すべきと言われています。
「SPX系ファンドを積立のように毎月定額買い増し続ける」という投資は収益性も安全性も高い方法です。
流動性は「現金化のしやすさ」と言えます。
資産を運用するときは流動性をある程度保つようにすべきです。
全財産をはたいて持ち家(流動資産の対極にある固定資産)を買うと流動性がほぼゼロになり、人生の流動性・柔軟性が著しく低下します。
投資信託やETFは数営業日で現金化できるので流動性は高いですが、確定拠出年金は定年60歳まで引き出せず、期限付きで流動性が低いので注意が必要です。
投資の3つの感情
- 欲
- 恐怖
- 退屈
投資に対する冷静な判断を妨げる3つの感情があります。
「SPX系ファンドを積立のように毎月定額買い増し続ける」という投資方法は自動化されているので、感情と行動が切り離されており欲と恐怖から遠ざかることができます。
ただ、この投資方法は単純ですることも少ないので退屈です。
退屈すると人間は余計なこと(信用取引でレバレッジを掛けるなど)を始めてしまいます。
ですから「気絶(忘れて放置)」するのが一つの優れた戦略と言えます。
そして別の人生の大事なことに時間と労力を費やすと良いでしょう。
私にとってはこのブログを書くことも退屈を紛らわすのに一役買っています。
本当は「テンバガー」と呼ばれる大化けする個別銘柄を発掘して少額先行投資などしたいのですが、現時点では資金など環境が揃っておらずできていません。
退屈に襲われてもこの本筋の投資だけは変えないようにしましょう。
アグレッシブかディフェンシブか
一般的に年齢が低い時期にアグレッシブ(積極的)に投資をして資産形成を、年齢が高くなると資産を守ることを優先してディフェンシブ(防御的)な投資をするとよいと言われています。
年齢は人生の残り時間を意味し、時間が資産形成に強い見方になるからです。
ウォーレン・バフェット氏(90)の妻への資産運用の指示はSPXに90%、米国債に10%です。
米国債はSPXよりローリスクローリターンです。
SPXが暴落したときでも生活に困らないほどの利益が出るように考えてあるのだと思います。
ただ、氏の資産は桁違いですので、我々庶民は10%ほど米国債に回したところでしれています。
そこまで保険を掛ける必要もないと思います。
莫大な資産があるということでもない限り、預金や国債などリスクの低い商品をポートフォリオに加える必要はありません。
高齢になってディフェンシブな投資としてSPXに100%投入するぐらいの感覚で良いでしょう。
若いときも知識、経験、自信がなければとりあえずSPXにかければよいので、基本的には一生を通じてSPXにかけておけば良いと思います。
それでは退屈だし面白くないというのであれば、投資の何%かを自分が信じるものにかけるのは悪くないと思います。
SPXがベストでなくなる?
今はアメリカが世界経済の中心なのでSPX一本でいいと言っていますが、たしかに未来はどうなるかわからないものです。
アメリカの国力が復活できないほど衰えて別の国が台頭してきたら、その時はその時です。
ですが、そういう世界規模の大変動の心配してもしょうがないですし、心配して動けない間にも資産成長(不労所得への道)の機会を逃しています。
投資は自分のお金をリスクに晒し、そのリスクに報いる形でリターンが発生するものです。
世界最大の経済大国アメリカの厳選500社に賭けることができないなら、他に何に賭けることができるでしょうか。
過去30年間のSPXの実績を見れば、31年目の今年に大どんでん返しが起きる可能性は低いと考えるのが合理的だと思います。