10%下げた値を回復するには11%の上昇が必要
とある週のSPXの値動きはこんな感じでした。
2021/02/25(金)終値:$3,811.150
2021/03/01(月)終値:$3,901.820 +90.67 (+2.38%)
2021/03/02(火)終値:$$,870.290 -31.53 (-0.81%)
2021/03/03(水)終値:$3,819.720 -50.57 (-1.31%)
2021/03/04(木)終値:$3,768.470 -51.25 (-1.34%)
2021/03/05(金)終値:$3,841.940 +73.47 (+1.95%)
また週次ベースでは
2021/02/25(金)終値:$3,811.150
↓
2021/03/05(金)終値:$3,841.940 +30.79(+0.81%)
月曜日から金曜日までの値動きを合計してみると
+90.67 -31.53 -50.57 -51.25 +73.47 = +30.79
となり、週次の+30.79と一致します。
ところが%の方を足してみると
+2.38% -0.81% -1.31% -1.34% +1.95% = +0.87%
となり、週次の+0.81%と一致しません。
値動きは純粋な加減ですが、%は前日比%だからです。
(%を加算するのは間違っています。
102.38% x 99.19% x 98.69% x 98.66% x 101.95% = 100.806%(+0.81%)
とするのが正しいです。)
株価に注目した場合、例えば株価が$100だとして、$10下げると$90になります。
次の日$10戻したら元の値の$100になります。
%に注目した場合、10%下げると$90($100の90%)です。
次の日に10%戻したとしても$99($90の110%)で、元の値段の$100にはなりません。
これを、値が半額に下げてからの回復で考えるともっと極端になります。
例えば$100の株が$50に下げた(-50%)場合、回復には$50必要ですが、回復率としては100%、2倍にならないといけません。
資産ベースで考えると一度下げた資産をもとに戻すのは大変です。
この点は気をつけないといけません。
例えば信用取引をしてレバレッジをかけたりすると損失が急速に広がってしまいかねません。
「見切り千両」という相場の格言がありますが、損切りといってこの投資は筋が悪いと思ったらすぐに引き上げて損が広がらないようにするのが良策です。
ただ、長期投資においては、引き上げた後いつ買い戻すのかという問題も出てきます。
ことSPX系ファンドならば、過去の大暴落、2008年リーマンショックの暴落からも復活して上昇していますので、少々下落しても慌てず保持しておいて問題ないと思います。