リスクとリターン
投資におけるリスクの考え方
ハイリスク・ハイリターンなどという言葉は、高い危険を冒せば高い報酬が得られるという意味で使われ、直感的でわかりやすいです。
ここでいうリスクとは「危険」という意味ですが、投資においては、意味合いが若干違います。
投資では、リスクとは価格の振れ幅を指します。
違いを図で表すと↓のようになります。
投資でのリスクは下振れも上振れも含め、価格が上下する幅を意味します。
リスク選好等といいますが、それはより大きな振れ幅を許容する姿勢のことです。
リスクとリターンのバランス
ここではリスクを一般的な「損失の振れ幅」という意味で論を進めます。
よくいうハイリスク・ハイリターンとは、「大きく損する可能性も高いが同じぐらい得する可能性もある。」という意味で使われています。
リスクとリターンの振れ幅(及び可能性)が釣り合っているかのような言葉ですが、実際にはリスクとリターンが釣り合っていない投資やビジネスは多くあります。
リスク側:
- ノーリスク
- ローリスク
- ミドルリスク
- ハイリスク
リターン側:
- ノーリターン
- ローリターン
- ミドルリターン
- ハイリターン
これらリスク側とリターン側をかけ合わせただけの組み合わせがあります。
何を持ってリスクやリターンとするか、どの程度をもってロー・ミドル・ハイとするかは主観によりますが、別にハイxハイ、ミドルxミドル・・・とリスクとリターンは必ずしも釣り合っているわけではありません。
「リスク:リターン」の形で数値化できるならば
0:0、10:10、30:30、50:50といったきれいなバランスではなく、
現実は11:14、25:33、40:37のように偏りがあると考えています。
中にはノーリスク・ハイリターンみたいな夢のような話もどこかに転がっているかもしれません。
ですから、自分が許容できるリスクと、納得できるリターンがある、自分にあったバランスの投資やビジネスを見つけることが重要です。
SPX(S&P 500)はローリスク・ミドルリターン
私はSPX系ファンドに対する投資を、リスクはかなり低く十分なリターンが期待できる優良な投資だと捉えています。
確かに値下がりをした日はなんとなく憂鬱になったりしていますが、より長期的・大局的に見た場合、SPX系ファンドは時間を味方につければ大きな利益を生み出すことができると考えています。
SPX系ファンドではリスクが高すぎると感じる方はもっとリスクが小さい債券や定期預金に投資をおすすめします。
私は現在のリターン(利回り)に納得できませんので選択肢になりません。
S&P 500の設定以来の年間平均リターンは約10%で、長年にわたり、数えきれないほどの調整、下落、暴落局面から回復してきました。
投資の世界に保証はありませんが、SPX系ファンドに投資すれば、長期のリターンがプラスとなる確率は非常に高いと思われます。
私の著書でも述べましたが、よくわからない初心者は盲目的にSPX系から少額で始めれば良いですし、その後投資効率を高めようと勉強していくと改めてSPXのバランスの優良さがわかり、結局SPX系が一番だという結論になる場合も多いと思います。