NY株式市場ウォッチ by ちわひ

アメリカ在住の「ちわひ」による、読めばニューヨーク株式市場の相場感覚が身につくブログです。

仮想通貨を理解する

 

仮想通貨とは

分散型台帳技術を使って、デジタル的に唯一無二のコインとして生み出され、管理されているものです。

いきなり「分散型台帳技術」なんてわからない単語が飛び出しましたが、知っていますか?

もしあなたが仮想通貨に投資をしていて、これの意味がわからないのなら、あなたはなんだかわからないものに対し、お金を投じているということです。

投資をするなら、人に簡単な説明ができるぐらいの知識は抑えておきたいものです。

なぜなら本質を理解していないので値動きの理由が理解できないからです。

とはいえ、技術的なエキスパートになる必要はありません。

大体わかっていればいいと思います。

なぜなら、もっとわかっておくべき大事なことは

「あなたが仮想通貨に投資してなぜ儲かるか」

を理解することだからです。

仮想通貨は新しい貴金属だと考えてみる

金とか銀とかプラチナは貴金属と呼ばれ、機能的な価値も低く(本当は半導体などで多く使われていたり、歯の詰め物に使われていたり機能的な価値もあるのですが、ここでは論を進めるためにそういうことにしておきます。)、もっぱら

きれいで、劣化せず、貴重だから値段が高い

という事になっています。

普段の生活にこういった金属は不要ですよね。

機能的な価値がないのですから。

しかし、

金はみんなが認めるから価値が高い

のです。 

ですから、

みんなが認めないと価値がない

ともいえます。

ここで、仮想通貨を新しく発見された金属だと考えてみましょう。

美しく青色に光る、新しい金属。劣化せず、貴重な存在。

確かに貴金属として認められそうなポテンシャルは感じます。

しかし、金のように世界中の人が認めるでしょうか?

時間がかかりそうですね。

なぜなら所有者が他の誰かに見せびらかしても相手にその貴重さが伝わらないのですから。

今、仮想通貨はそんな状態なのです。

しかも、その種類はすごく多い。

いろんな色の新しい貴金属が乱立しているところをイメージしてください。

ビットコインなど超有名どころはやや先を言っているかもしれませんが、マイナーな通貨はもうなんだかわからないほどに、本質的な価値はゼロに等しいのです。

実はお金も本質的にはそういうもの

実はお金はその最たるものですよね。

一万円札なんて、機能的な価値としてはただの紙切れなのに、万人が認めているから大きな価値を持ちます。

先程はイメージしやすいよう貴金属で例えましたが、仮想「通貨」と呼ばれているのは、

機能的な価値はほぼゼロだけど、万人が認めれば価値が出てくる

という通貨と同じ性質を期待されているからです。

お金の成り立ちについて勉強した人は知っていると思いますが、お金は金(きん)の引換券だったのです。

仮想通貨の背景には金はありません。

ならば仮想通貨がお金の代わりに普通に使える様になること以外に価値は生まれません。

一時期ビットコインでピザが買えるなどニュースになりました。

これが浸透すれば実体経済と大きな関係ができ、価値が生まれていましたが、今はあまり聞かれないと思います。

もっぱら投資の対象素材として存在しています。

なぜ価格が上がったり下がったりするのか

需要と供給のバランスです。

一般的な市場原理に沿っているので違和感はありませんが、ここで知っておきたいのは、仮想通貨には本質的、機能的価値がないということです。

価値がないものをみんなでわーわー言って、取引しているだけの代物です。

そこにレバレッジを欠けてギャンブルを楽しんでいるだけです。

サイコロの目のどれが出るか(という本質的な価値がないこと)をみんなでわーわー言って当てっこしているようなものです。

一方株式や不動産は

これらには本質的な価値があります。

株式は株式会社の所有権なので、会社の価値が上がれば株式の本質的な価値が上がります。

不動産は家賃などお金を生み出すので、本質的な価値があります。

これらは

本質的な価値+需要と供給バランス

の2つで価格が決まります。

ですから上がる理由も下がる理由も納得行くものが多いのです。

 

私はまだ仮想通貨は投資先として認められません。

先日ゲーム会社のネクソンビットコイン投資で約45億円の評価損を計上したことがニュースになりましたが、株主との信頼関係が大事な上場企業がこんなことをするなんて信じられません。

japanese.engadget.com

ゲーム大手のネクソンは、2021年12月期第2四半期の個別決算で、暗号資産評価損44億9900万円を計上すると発表しました。

同社は4月に約111億円相当のビットコインを購入。東証一部上場企業としてはじめて、ビットコインを資産として保有したことが話題となりました。その際の1ビットコインあたりの平均取得価格は約644万円でしたが、本日(7月1日)時点で1ビットコインは約373万円前後にまで下落しています。

ビットコイン購入を発表した当時、同社のオーウェン・マホニー社長は『ビットコイン流動性の高い安定資産であり、現金の価値を維持できる』と説明していました。また、当時はテスラやマイクロストラテジーなど、上場企業によるビットコイン購入が注目されている時期でもありました。

>現金の価値を維持できる

わけわからないですね。

45億円ですよ。

ゲームが何本か作れますよ。

本業で成果を出してほしいものです。

株主は起こらなかったのでしょうか?

仮想通貨の理解ができていなければ怒らないかもしれませんね・・・

 

失敗しない投資をしたいのなら 仮想通貨はやめておきましょう。

 

下に紹介するデジタル書籍では、そういう賢者になるための方法を解説しています。

失敗しない投資

大変多くの方に読んでいただいており、やはり今気になっている人が多いのだなあと思います。

投資の入門書になっていますので初心者の方はぜひお試しください。

また経験者の方もやり方を見直すきっかけや新しい発見があるかもしれません。

持ち家 v.s. 賃貸 経済合理性対決

こちらもとてもわかりやすく納得がいくと大変好評頂いています。

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